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ひろげるひと |

平和活動家 スティーブン・リーパー(Steven Leeper)さん
地球全体が喜ぶには どうすればいいのか 【後編】

スティーブン・リーパーさん

1947年、米国イリノイ州生まれ。1984年来日。1999年に世界平和活動家協会を設立し、核兵器廃絶に向けた活動に取り組む。2007年に広島平和文化センター8代目の理事長に就任。全米113都市で原爆巡回展を開催。2015年に広島県三次市甲奴町に平和教育の場「Peace Culture Village(ピースカルチャービレッジ)」を設立。

「ヒバクシャ国際署名」のグローバルキャペーンコーディネイターとして奔走しているスティーブン・リーパー氏が、広島県三次市甲奴町に平和教育を学ぶ実践の場である「Peace Culture Village(ピースカルチャービレッジ)」を開いたのは4年前のこと。なぜ甲奴町に平和教育の場所を開いたのでしょうか。これからどんなふうに展開していくのでしょうか。じっくり聞いてみました。

平和教育を実践する「Peace Culture Village」

2015年、僕は広島県の北部、三次市甲奴町に、キャンプやワークショップを通して平和文化を学ぶ実践的な場「Peace Culture Village(ピースカルチャービレッジ)」を開設しました。ここでは地元の子どもたちを招いてイベントをしたり、英語を教えたりしています。

僕が、この甲奴町という土地に愛着があるのは、ジミー・カーター シビックセンターがあるからです。1990年に米国第39代大統領、ジミー・カーター氏が訪れたのを機に、甲奴町とアトランタ市カーターセンターおよびジョージア州アメリカス市は交流が始まりました。

大統領を退いてからのジミー・カーター氏は平和文化そのものです。甲奴町は山あいの小さい町ですが、国際交流や平和教育が盛んで、外国に向けてオープンです。ここに住んでいる人たちも活動に熱心ですし、外国人との交流を楽しんでいます。さまざまな平和的功績のあるカーター氏と関係のあるこの甲奴町全体が、平和文化町になればいいなと思っています。

そして僕はこのピースカルチャービレッジを、平和教育を学ぶ場として、同時にこれからは協生農法の実験の場として使いたいと思っています。いま、この谷は僕が初めて来たときよりも動物や植物が減っていて、滅びようとしています。それを復活させたい。果樹や花など、いろいろなものを植えて、多様性に富んだ場所にしたいのです。僕がずっとここにいることは難しいので、そういうことができる人がここに来て手伝ってくれるといいなと願っています。

導かれてしたことのほうがなぜかうまくいく

平和活動家として、自分を動かすものは何だろうか。僕自身はキリスト教信者ではありませんが、僕の深いところに“神さま”という存在がいて、その指導によって動かされているからでしょうね。ですから僕がしたいと思って、したことは必ず失敗する(笑)。させられることのほうがうまくいくんです。

そういった、いろいろな経験によって、僕の天命は核兵器を廃絶し、平和をつくることと気づきました。そのためには、人間はみんなつながっているということを伝えつづけたいのです。僕らは個人個人で動いているように見えますが、ほんとうは、みんなつながっています。家族のメンバーとして、住む町のメンバーとして、あるいはこの地球のメンバーとして動いています。そんなふうに、みんながつながっていることに気がつかず、自分は個人として動いていると思うと、自分さえよければいいという考えがわいてくるんです。

そうではなくて、自分が喜ぶ、相手が喜ぶ、地球が喜ぶ……、みんなが喜ぶためには、どうすればいいかということを見つけていかなければならないと思うんです。

核兵器は最も簡単に解決できる問題の一つ

ほんとうは天国にできるこの地球を地獄にしているのは、自分さえよければいいという利己的な考えが原因ではないでしょうか。

われわれすべての人間が、人間だけでなく動物も植物も、地球そのものをどうすればいいか考えないとうまくいくはずがありません。

そのために、まずしなければいけないのは核兵器廃絶です。核兵器はわれわれが直面している深刻なグローバルな問題のなかで、いちばん簡単に解決できる問題です。9カ国が1週間で解決できる問題です。

これを解決しなければ、人類に将来はありません。でも、この問題が解決できれば、人類は協力によって生き残ることができるのです。

僕は人間には使っていないすごい力があると思っています。その力によって奇跡を起こすことができるかもしれない。でも敵対心によって動くと、絶対にそんな奇跡が起きません。

もしも日本が「核廃絶しなさい」「戦争はやめましょう」、そういったメッセージを伝えれば、世界中に大きな影響を与えることでしょう。日本が平和文化のリーダーになれば、人類は生き残ることができる、僕はそう思っているのです。

リーパー氏の活動を支える妻のエリザベスさんと。

「Peace Culture Village(ピースカルチャービレッジ)」に興味がある人はFacebookにメッセージを!

https://www.facebook.com/PeaceCultureVillage/

撮影/オザキマサキ 取材・文/池田純子

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