友人のためにおさらい動画をあげたのがガズレレの最初
ウクレレレッスン動画『ガズレレ』を始めたのは、ほんとうに偶然。退院してブラブラしていたときに、友達の女の子から「ウクレレが弾けるなら教えて」って言われて、周りに声をかけたら、あっという間に7、8人が集まったんです。「何の曲を弾く?」と聞いたら、みんなそれぞれ自分の好きな曲を口々に言うんですね。ハワイアンじゃない。でも、まあ最初だから『おどるポンポコリン』をみんなでやって、次回までに練習しといてね、ってYouTubeにおさらい動画をあげたのが始まりなんです。
実は、この少し前からYouTube には自分のギター演奏の動画をあげていたんです。当時、My space(マイスペース)という動画サイトからミュージシャンが生まれ始めていました。そういう人たちは、ひたすら自分の音楽をアップしていたという話だったから、じゃあ俺も真似してやろうって。ネットに自分の演奏動画をアップして、何かが起こればいいなと思っていたわけです。もともとは自分の音楽や自分という存在を知ってもらうために始めたYouTubeに、レッスンで集まった人たち用にウクレレ動画をあげたら、思ってもみなかった人が見ていたという流れですね。

ウクレレを弾いて歌うのは
大声で走り回っているのと同じ
いまは、ほとんど毎日、何かしらの曲をアレンジしてアップしています。あげているのは、昭和の名曲から最新のヒット曲、アニメソング、洋楽までジャンルはさまざま。ガズレレは、子どもからお年寄りまで「あらゆる人へ」がテーマなんです。現在、トータルで650曲ほどアップしていますが、ほとんどの曲が三つのコードを覚えれば弾けるようになっています。
ガズレレを見てくれる人がふえたのは、やっぱりみんな歌うのが好きだからですよね。みんなカラオケが大好きですもん。
ウクレレを弾きながら、人目を気にしないで思いっきり歌ったら、すごく楽しい。子どもが、外を大声で走り回っているような気分だから。そういう気分を味わえる人がふえたら、もっと豊かな世の中になると思うんです。
強固なアイデンティティをウクレレが壊している
音楽って感情表現だから、上手い下手じゃない。「恥ずかしい」とか「音痴だから」って、その感情表現に蓋をして、やらないのはすごくもったいない。実際に始めた人からは「あきらめていたことができた」「下手でもいいとわかった」「生きがいを見つけた」という声を聞きます。いままでの「自分はこうだ」というアイデンティティをウクレレが壊している。それが、またいいんじゃないかなと思います。
アイデンティティに縛られている人は、すごく多いですよ。僕もそうでした。ミュージシャンだから、自分の音楽で勝負しなきゃいけないんじゃないかって。でもYouTube でウクレレ動画をあげると、あらゆる人が見てくれる可能性があるということがわかってきた。僕のアレンジした曲を「へー、こんなことができるのか」って思ってもらえたらいいなと思うようになってきた。そして、だんだんと「自分の音楽を広めたい」から「音楽をやるって行為を伝えたい」に変わっていったんです。

下手でもいい、。楽しければ。
誰も見てない、聞いてない。
これが今も、心にあるから音楽できる。
らくーに、音を楽しむ🎵
ガズさんの言葉のパワーで、人生かわりました!
ありがとうございます!